僕は妹に恋をする

とりあえず隠します。3ヶ月以上も先の公開なので何も知りたくない方はみないでくださいね。でもやっぱり客観的にはみれなかった。

間も多く、長回しを多様する安藤作品らしい映像になっているので見慣れない=新鮮という印象。今の時代はカット割りも多くテンポもいい、そういう作品をたくさん見る機会の方が多いと思うんですけど(実際わたしもそうだし)、この作品はそういうのとはまるで逆のところで時間がゆっくり流れてるっていう感じ。反面、単調だなと感じてしまうのも事実。こっちを強く感じてしまうひとには本当につまらない映画だと思います。残念なことだけど。
でも、思春期の男女の恋愛をしたらそれしか考えられなくなる、とか好きって素直に言えちゃうから苦しい、とか当たり前だけどとてもまっすぐで直視できないくらい純粋で、だからちょっと痛い。そこを描いている。松本さんも言ってたように「行間を読む」映画。今って、説明しすぎなくらい説明してくれる、ある意味親切な映画が多いけど、観客に想像させるって良いなと思いました。そういう意味ではblueと似ているところがある。

だけど、全体的なことをいうと正直な話、きっと原作を好きな世代の方には理解できないんじゃないのかな、とは思います。きっと賛否両論だと思うけど、理解できない人にはとことん理解できない作品だと思うし、つまらないと感じてしまう人にもとことん。それは映像に凝ったディテールも突飛な展開も皆無が故のこと。
でもわたしは嫌いじゃないなあ。...ストーリーも設定もどこまでも救いがないんだけど。